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第151国会 衆議院環境委員会12号 2001/6/1
○原委員 社民党の原陽子です。
 本日、二つの法案が議題となっています。私たち社民党は、温泉法の一部を改正する法律案には賛成をするのですが、浄化槽法の一部を改正する法律案には反対をしていきたいと思っています。
 なぜかと申しますと、平成八年の閣議決定で、検査等の委託を公益法人にする場合、委託の基本的内容や、それを行う公益法人の基準を法律で定めることというふうに閣議決定でなっておりまして、今回の改正の理由の一つはそこにあるというふうに思うのですが、法律の条文を読む限り、委託の基本的内容も公益法人の基準も全く明らかになっておらず、試験や講習を行う機関を環境大臣や国土交通大臣が指定できるということになっているだけであって、閣議決定が求めている透明性とはほど遠いというふうに考えており、政府がおっしゃっている公益法人改革に一歩も近づいていないという理由で反対をします。
 済みません、ちょっと前置きが長くなりましたが、それでは早速質問に入らせていただきたいと思います。
 今回、公益法人の改革という側面から、日本環境整備教育センター、立派な名前だと思います、それと浄化槽設備士センター、浄化槽にかかわる国家試験の機関に何で二つの外郭団体が必要なのかということに私は疑問を持ちます。設置と管理のためになぜ別々の財団法人が必要なのか、お聞かせ願いたいと思います。
 そして、この二つの試験センターを統合しても職員の数は三十四名で、現に、後からできた浄化槽設備士センターの方は、支出のうち、四名の職員の方々のお給料の合計が二千万円に対して、二人の有給役員に払われる報酬が同じだけ、ちょっと多い二千百万円で、頭でっかちな組織になっているというふうに思います。こういうお金の流れというのを見てしまいますと、まるで環境省とか元厚生省の天下り先を確保しているようにしか思えないので、公益法人改革の一環ということで、この二つの外郭団体を一つに整理するおつもりはあるかどうかということをお聞きしたいと思います。
○岡澤政府参考人   今先生おっしゃったように、浄化槽法においては二つの国家資格があるわけでございまして、設備に関する設備士の資格と管理に関する管理士の資格がございます。それぞれについて別々の国家資格を持っていまして、資格の内容、試験の内容等も異なっておるようなところから、結果的にそれぞれの資格の指定機関を二つにしているということでございます。
○原委員   私が思うに、設置する人と管理をする人というのは、別々にしなくても、結局持っている知識は共有するようなものが多いと思いますので、例えば、この二つの外郭団体を一つに整理するための検討をするおつもりはあるかどうかを再度お聞きしたいと思います。
○岡澤政府参考人   私が先ほど申し上げましたのは、二つでも構わないということで、一つでももちろん構いません。
 要するに、公益法人改革の中の全体の動きがございますので、そうした政府の公益法人改革に基づいてこの二つの法人をどうするか。それぞれ、例えば国家試験をやる機関ですと独立行政法人化という考え方もございますし、このままの形でずっといくということではなくて、それは全体の流れの中で適切に対応してまいりたいと思います。
○原委員  ぜひそうした改革というものを進めていただきたいというふうに思います。
 あと、汚水処理施設の自治体の選択ということについてちょっとお伺いをしていきたいと思います。
 先日政府からの説明を受けたときに、汚水処理施設を選択する、どんな施設を選択するかということは自治体自身が選ぶことができるというふうに説明を受けました。
 しかし、下水道と農業集落排水施設と合併処理浄化槽を比較した場合に、前者の二つは国庫補助が二分の一であるのに対して、合併浄化槽は、水源や湖、過疎地域などの特定地域に対しては国庫補助が三分の一、それ以外は一割程度の補助率であります。こうした国庫補助率の差というか違いが、下水道や農業集落排水事業を多くの自治体が選択せざるを得なかった原因となっていないかということをお聞きしたいのですが、これは総務省の見解をお聞きしたいと思います。
○瀧野政府参考人   汚水処理施設につきまして、自治体の財政との関係でお聞きになられたわけでございます。
 御案内のとおり、下水道事業につきましては、雨水につきましては税金でやる、それから汚水処理につきましては使用料を徴収して行うということになってございます。
 そういう状況でございますが、使用料の料金水準がどうしても引き上げにくい中で、使用料で実際に徴収すべきものと実際に回収している率を比べますと、六割程度という状況に現在なっておるわけでございます。このため、地方財政は非常に厳しい状況になっておるわけでございますので、その経営改善は非常に重要な課題だというふうに考えております。
 今御指摘がありましたように、いろいろな制度がございまして、それぞれの制度の趣旨に従って補助率に違いがついているというふうに思うわけでございますけれども、そういった事業をそれぞれの地方公共団体が、自分のところの地域特性に合ったように取捨選択して事業をすべきであるということは常日ごろ我々も申し上げているところでございまして、今後とも、そういう方向で十分配慮するように地方団体に対して我々も要請をしていきたいというふうに思っております。
○原委員  もちろん、本来、基礎自治体が、自分の地域に最もふさわしい汚水処理の方法を自治体自身が選択できることがベストだというふうに私も考えております。しかし、ここでこれから一つの例を挙げて、実態はそうじゃないということを申し上げたいと思います。
 神奈川県の大磯町の例を挙げさせていただきたいと思うのです。
 大磯では、平成元年に相模川の流域下水道事業がスタートをいたしました。第一次事業の許可区域では、当初、予算が五十二億三千九百万円だったのですが、スタートしたときから十年後、平成十年の時点で予算がその三倍の百五十二億八千四百万円と算定されて、また、平成十四年までの第一次事業計画期間も延長を余儀なくされている。つまり、当初よりも三倍の予算がかかると算定をされて、そして当初の予測よりも三倍の期間がかかるというふうに今されています。
 本来、自治体が選べるということなのであれば、合併浄化槽の設置を急いで、少しでも早く生活排水による汚染を防ぐという選択もできたはずなのですが、結局は、現段階では延々と下水道ができるまで待っていなければならないというのが実態だそうです。
 こうしたずさんな計画によって事業計画がおくれるケースについて、水質の汚濁を防止するという環境の面からの観点でどうすればよいとお考えになっておられますか、環境大臣にお聞きをしたいと思います。
○川口国務大臣   生活排水等を中心にしまして、川あるいは水質が汚染するということは、今非常に大きな問題だというふうに思っております。
 おっしゃった大磯の例でございますけれども、基本的には地方公共団体が、自分の地域の情勢あるいはその特性に応じてどういった整備の仕方がいいかということをお考えいただくことでございますから、結果として時間が長引き、金額的にも膨らんで、その観点では、水質の汚染ということが短い期間で処理、対応ができなかったということは残念でございます。
 国としてそれでは何ができるかということで考えますと、さまざまな方法についての情報を十分に提供させていただいて、また今はITの時代でございますから、地方公共団体の方でもそういった情報を十分に把握していただいて進めていくということかというふうに考えます。
○原委員  それでは、国土交通省にも大磯のケースをお聞きしたいと思うのですが、財政面と水質汚染の観点からどうすべきだと国土交通省はお考えになりますでしょうか。
○曽小川政府参考人  全体としましては、下水道の事業計画についてのお尋ねということだろうと思います。
 御案内のように、下水道は、生活環境の改善でありますとか公共用水域の水質保全のために欠かせない施設でございまして、現在、第八次下水道整備七カ年計画に基づいて鋭意整備を進めておるところでございます。
 お尋ねのございました大磯のような具体の下水道の整備に当たりましては、将来的な水質保全の効果でありますとか汚水処理施設の効率性を的確に図る観点から、汚水処理施設に係る総合的な整備計画でございます都道府県構想に基づきまして、具体には五年から七年程度の事業計画にのっとって整備を段階的に進めておりまして、計画期間中においても、必要に応じて事業計画の変更を行っているということでございます。
 また、平成十年度からは、新規着手時におきます新規採択時の評価を実施いたしますとともに、事業採択後におきましても、その事業がどういうふうになっているかということで、十年を経過した時点で継続中の事業等につきましては、第三者から構成されます事業評価監視委員会の意見を聞くなどの手続を経て再評価を実施し、その事業を引き続き継続していく方がよろしいかどうかということについてチェックをいたしておるところでございます。
 また、昨年の十一月には、公共事業の見直しを行いながら、下水道事業においても十六事業が中止ということになったわけでございますが、これにつきましては、先ほど先生の方でお話ございましたような、地元の状況等によりまして処理場の用地取得が困難であるとかいう理由からそういうふうになったわけでございます。
 私どもとしましては、そういう下水道の計画を可及的速やかに実施をしていくということが、先生お尋ねの水質保全を図るためにどうしても必要だということで考えておりますので、他の汚水処理施設と連携を図りながら効率的な事業の実施を進めてまいりたいというふうに考えております。
○原委員  それでは次に、農水省が行っている農業集落排水事業についてお聞きをしたいと思います。
 この事業は、法律に何の根拠もない要綱事業であるということを知って私は非常に驚いたのですが、ということは、制度が非常に不透明であるというふうに感じます。
 申し入れをして始まるということなので、もし中止した方が合理的であると自治体が判断した場合には、この事業に関しても計画の変更ができるというふうに考えてよろしいでしょうか、農水省の見解をお聞きしたいと思います。
○佐藤政府参考人   農業集落排水事業についてでございますけれども、この事業は、処理水の再利用とか、それから汚泥の農地還元を通じて地域資源のリサイクルに寄与するということで、農村地域に適したいわゆる小規模分散型処理システムというふうに考えております。したがいまして、農林水産省で所管しております。
 この事業の実施そのものは、今申しましたように小規模であるということから、工期も実際におおよそ五年ぐらいで一つずつ完了してまいります。処理人口としても大体一千人程度が平均でございまして、そういう意味では、事業に着手して変更したいというようなケースが少ない事業だと思っております。
 ただ、この事業の要綱上は、実施主体といいますか、三〇%以上総事業費が変更になってしまったというような場合には計画変更をする、それからまた、著しく区域が変わってしまうというような場合には計画変更をするということで、基本的には、事業の計画変更の手続はできるというような形になっております。
 なお、もう一つ申し上げますと、各市町村でどういう地域を集落排水事業で取り組むかというのをあらかじめ、想定といいますか、構想の中に位置づけております。そういうようなものがもし時代の変遷とともに他の事業で実施するということになれば、その地域はそういう他の下水道事業等で行うというようなことも可能かと考えております。
○原委員  大磯町では、計画がうまくいかないということを幸い前の町長さんが問題になさったそうで、一九九六年に住民と行政当局、そして学識経験者の方々を含む検討委員会をつくって、この事業を見直すべきだという答申が出されたそうです。そしてさらに、この研究会が三つの案を作成しました。
 その一つは、今のままで、三倍のお金がかかって、三倍の期間がかかる、いつできるやらわからない下水道事業を進めるのか。二つ目の案としては、今の計画のままで、人口密度の低い地域は中止をして合併浄化槽にする。三つ目の案は、工事を始めてしまった町の東側はそのまま下水道事業をして、着手をしていない西側の部分に関しては、下水道事業を中止して合併浄化槽にするという、この三つの案が作成されたそうです。
 そして、その比較検討が行われることがことしの三月議会でようやく決まったそうなんですが、この検討委員会ができたのが九六年で、ことしが平成十三年、大分長い月日がたってから比較検討をしようということが始まったということで、実際問題、自治体が選べるとか計画の変更ができるということがあっても、なかなかそうした計画変更自体に時間がかかって、一度始まったらやめられない、変更しがたいというような事業となっているのが実態であるというふうに思います。
 そして、こうした縦割りの行政というものにこだわらずに、費用対効果の高い事業を再検討するように、先ほど大臣もおっしゃいましたが、国もしっかりと情報を提供したり、指導したり、見直しを進めるべきだというふうに考えますが、どうでしょうか。
 そして、見直しを積極的に奨励するとすれば、それをどのように各自治体に周知させるか。また、一極集中させて、汚水を処理する計画が完成するのを待つよりも合併浄化槽に切りかえた方が、財政面、環境面からも必要な場合があるのではないかと考えますが、これは、環境省と農水省と国土交通省と総務省のそれぞれの御意見を皆さんからお聞きしたいと思います。
○岡澤政府参考人   汚水処理施設の整備には、合併処理浄化槽、下水道、農業集落排水処理施設という種類がございまして、それぞれ、個別処理だとか集合処理という性格の違い、それから工期が長い短い、浄化槽ですと短いとか、それからお金が高い安いとか、いろいろございます。
 私どもの考え方としては、合併処理浄化槽というのは、管渠を使わずに、各家庭において個別処理するような仕組みですから、人口散在地域等に適したシステムだろうというふうに考えています。
 事業の見直しをするかどうかは市町村の問題でございますけれども、見直しをする場合、あるいは新規に計画を立てる場合に、比較できるように、昨年十月、当時の建設、農水、厚生の三省連名でございますけれども、下水道と農業集落排水処理施設、それから合併処理浄化槽の必要経費の比較が可能となるような、事業の比較が可能となるような算定式というものを通知しまして、都道府県における汚水処理施設整備に関する構想を適切な方向に誘導しようということで情報提供を行ったところでございます。
○佐藤政府参考人   汚水処理施設の整備に当たりましては、今環境省の方からもお話がございましたけれども、各種汚水処理施設の持っています特性、それからその経済性、さらには、その後の施設の維持管理なども考えまして、それぞれの自治体が総合的に勘案の上、地域の実情に応じた選択をされるというふうに考えております。
 農業集落排水事業のことについて考えますと、いわゆる農村地域であって、なおかつ人口がそれでも比較的密な地域、集落などがまとまっているような地域においては、農業集落排水事業で行うというようなことが適当かと思いますし、さらに、もっとぱらぱらと人家があるというようなところにおきましては、合併処理浄化槽で整備をするというようなことが適当かというふうに考えております。
○曽小川政府参考人   連携をしている三省のうち二省からお話がございましたので、基本的には同じお答えになるのではないかと思っておりますけれども、適切な汚水処理施設の選定に当たりましては、先ほどございましたように、下水道、それから農業集落排水施設、また合併浄化槽、それぞれ汚水処理施設の特性を踏まえまして、水質保全効果でありますとか経済性、これらを十分考慮いたしましてそれぞれの自治体が判断をしていただくということで進めております。
 その中で、下水道につきましては、市街地が連檐しておるような地域を対象として、基本的には集合処理ということでございまして、下水道で整備することが最も合理的な区域を下水道の区域として定めていこうということで指導しているところでございます。
 また、周知の方法等についてでございますが、先ほど来出ております都道府県構想、これの基本方針というものを三省でお示しをしておりますけれども、この基本方針の中で、構想策定に当たっては、地方公共団体の関係部局が相互に連携を図るとともに、情勢の変化に応じ、市町村の意向等を踏まえて、この都道府県構想の適宜必要な見直しを行っていただくようにお願いをしてきているところでございます。
 国土交通省といたしましても、下水道の主管課長会議、こういったところを通じまして、その見直しの徹底ということを図っておるところでございますし、また、構想の策定を促進するために、策定マニュアルというものもお示しいたしまして、地方公共団体で見直し等を行っていただいているという状況でございます。
○瀧野政府参考人   総務省でございますが、私どもといたしましては、下水道事業につきまして、平成十年に「地方公営企業の経営基盤の強化について」という通知を出しておりまして、その中で、汚水処理施設につきましての整備に当たりましては、地域の特性、建設コストなどを勘案して、各種施設の中から地域ごとに最適な処理方法を選択するよう要請しておるところでございます。
 そのほか、平成十二年の九月には、当時は自治省でございましたが、自治大臣から各市町村あてに直接ファクス通信というのを出しまして、適切な事業選択に努められたいということを要請いたしておりますし、本年度に入りましてからは、各種施設につきまして一定の比較をいたしましたパンフレットを作成し、それを配付しておるところでございます。
 今後とも、汚水処理施設の効率的な整備の必要性につきまして一層周知に努めてまいりたいというふうに考えています。
○原委員  皆さん共通していることは、多分、少しでも生活排水による汚染を防ぐということだというふうに私は理解をしていますので、縦割りの行政にこだわらずに、自治体が自分の地域に合ったものをしっかりと選んで、そして計画変更が必要だというときには国からも適切な指導なりをするような形で、生活排水による汚染を少しでも早く防げるようなものにぜひしていっていただきたいというふうに思います。
 それでは、時間もないので最後に、こうした大磯町の教訓から学べば、やはりこれからの下水道事業につきましては、自治体とか住民のニーズに合うよう、計画策定段階でより積極的に住民参加を奨励すべきではないかというふうに思っています。
 これは最後の質問なんですが、政務次官の政治家としての、こうした住民参加ということに関するお考えをぜひお聞かせいただきたいと思います。
○田中大臣政務官   政務次官ではなくて、国土交通省の大臣政務官でございます。
 原議員とは同じ神奈川県ということでございまして、神奈川県の数字なども少しお話をしてお答えをしてまいりたいと思います。
 二十一世紀は環境重視の社会になるわけでありますし、自然生態系の保全などを考えれば、生活の雑排水を浄化して水質を保全するということは、もう当然のことでございますけれども、大変重要な課題であります。
 今日、全国で、今お話がありました三つの浄化方法があろうと思うのでございますが、整備率がまだ六八・九というのが全国の数字なんですね。神奈川県は幸いにして九二・七というところになっております。当然のことながら、早い時期に普及率一〇〇%の達成をしていかなければならないわけでございます。
 当然、この事業というのは、市町村だとかあるいは都道府県だとか地域の自治体の皆さんが主役的な役割を果たしていただかなければなりません。今委員からもいろいろの指摘があったとおりだと思っております。
 幸いにして、平成十年六月に、四十七都道府県すべてで整備計画についての大体の基本計画が、構想がまとまっておるわけでございまして、とにかく頻繁に、環境省、農水省、そして私どもの国土交通省として協議を重ねまして、ぜひひとつ真剣な対応をいたしてまいりたいと思います。
 ただ、これにつきましては、大変多額な予算を要することにもなるわけでございまして、委員の皆様方のお力をぜひお願いしたいところでございます。
 また、都市部においては、まだほとんど政令指定都市でしか手がついていないわけでございますが、下水道の方式も、実は合流式ででき上がったところが結構あるのでございます。それを雨水と生活雑排水の分流式に工事をやり直すという厄介な問題もございまして、新しい時代の環境問題に真剣に取り組んでまいりたいと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
○原委員  どうもありがとうございました。これで質問を終わらせていただきます。

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