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2003年05月07日 国土交通委員会-18号(独立行政法人都市再生機構法)
○原委員 社会民主党の原陽子です。よろしくお願いします。
 前回の住宅金融公庫の審議から、きょうの一日の審議を聞いていて思ったことなんですが、この都市再生機構や住宅金融公庫の審議の前に、やはり住宅政策というものについてちゃんと審議をしておくことが必要だったのではないかということを強く思いました。
 ことしの三月に行われました社会資本整備重点計画法の審議の中で、これは大谷委員の質問に、三沢総合政策局長が住宅建設計画法について答弁をなさっておりまして、三沢局長は、現行の住宅建設計画法というものを基本的に見直さなきゃいけないということを答弁しています。
 現行法では、公的資金による住宅として、都市基盤整備公団事業、住宅金融公庫による事業、補助金や貸付金の財政援助などが定義されておりますが、現在国が進めている第八次住宅建設五カ年計画もそのもとの住宅建設計画法に位置づけられていて、この考え方も見直して、中央集権的に国が補助金の額とか事業量をもとに都道府県と住宅政策を調整し合っていくのではなくて、財源とともに地方に任せるという考え方に変えていくべきではないかと思うのですが、この点、国土交通省としていかがお考えか、お聞きをしたいと思います。
○松野政府参考人 住宅建設五カ年計画、現行の五カ年計画の体系でございますが、これは、まず都道府県知事が市町村長の意見を聞いて作成いたしました資料をもととして閣議決定される全国レベルの住宅建設五カ年計画というものがございます。それから、国土交通大臣が全国レベルの計画に基づいて作成いたしますブロック別、都道府県のレベルよりもう少し広域ですが、ブロックレベルの地方住宅建設五カ年計画というのがございます。また、地方住宅建設五カ年計画のもと、都道府県知事が作成いたします都道府県住宅建設五カ年計画という三つのレベルの計画から成っております。この体系のもとで、各種事業が行われているということでございます。
 この五カ年計画につきましては、住宅建設計画法という根拠法がございます。これは昭和四十一年の制定でございます。四十年弱が経過しております。そういう意味で、当時と多少、今の住宅の状況、当時はまだ住宅不足がかなりあったという状況でございますが、そういう状況がかなり変わってきている。むしろ新規建設ということだけではなく、全体のストック活用という考え方が重要となってきております。地方分権あるいは市場重視というような時代の要請に的確に対応していく必要があるということで、これもやはり見直しが必要な時期に来ているということは確かだと考えております。
 このために、住宅政策のあり方について、住宅事情の変化あるいは社会経済情勢の変化を踏まえまして、二十一世紀の住宅政策としてふさわしいものとなるように、我が省の社会資本整備審議会というのがございます、この中に住宅宅地分科会というものがございますが、この中に企画部会を設置いたしまして、二十一世紀の住宅政策はどうあるべきかということを御検討いただいているところでございます。この検討結果を踏まえて今後対処してまいりたいと考えております。
○原委員 ありがとうございます。
 もう一つ、過去の審議の中から住宅政策の流れとしてお聞きをしたいことがあります。
 九七年当時のことなんですが、当時は亀井静香建設大臣だったそうで、衆議院の本会議で、都市基盤整備公団の前身である住宅・都市整備公団の問題、これは菅直人議員の御質問に対して、このように答弁をしておりまして、その一つ目が分譲住宅は完全に撤退、二つ目が賃貸住宅は非常に限られた事業を行うが撤退の方針、三つ目が都市再開発あるいは市街地再開発に向けて取り組むということを答弁しています。
 必ずしもこの考え方に賛成するというわけではないんですけれども、このときに、この九七年当時に亀井元大臣が撤退すべきであるとしたものの中には、土地を先行取得してしまっていた、あるいは逆に計画はあるが用地買収ができていないなど、さまざまな理由でまだ認可されていない事業が今でも生き残っていて、これからも継続していくつもりであるということが事前にいただいた資料等でわかりました。
 これらの中には不良資産となったものも多数あるはずで、本来はこうした事業を明らかにしていくことが重要であると思っておりまして、赤字になっている部分のことに関しても、ちゃんと情報を出してほしいとお願いしたんですが、大臣官房の総務課長などにもお願いをしたんですが、出せないということを言われてしまいました。
 その赤字事業に関して情報が公開されなかったのは、実は、私というか国会だけではなくて、内閣府の行革事務局も同じようでして、平成十三年八月に発表をした個別事業見直しの考えの中では、都市公団について、市街地整備改善事業についても、鉄道事業についても、分譲住宅事業についても、採算性の現状及び見通しについて、情報公開すべきであるということが提案をされています。
 そこで、確認をさせていただきたいのですが、市街地整備改善事業、鉄道事業、分譲住宅事業について、平成十三年八月の時点で行革の事務局でさえもそれらの事業や採算性の見通しについて情報が公開されていなかったということは事実であったかどうかということを内閣官房に確認をさせていただきたいと思います。
○根本副大臣 ただいまの委員の御質問に対してお答えしたいと思います。
 まず初めに、今回の特殊法人改革の意義、目的から多少触れさせていただきたいと思います。
 特殊法人については、従来から、業務運営が効率的ではないのではないか、透明性を欠くのではないか、あるいは組織、業務の自己増殖をするのではないか、こういった問題と弊害が指摘されてきたところであります。
 このような特殊法人の弊害を踏まえまして、今回の特殊法人の抜本改革をやったわけですが、今回の特殊法人改革では、百六十三のすべての特殊法人等について、単に法人の組織形態の見直しにとどまらずに、ゼロベースからの事業の徹底的な見直し、そして透明性の向上など中身の改革を目指したところであります。
 今委員御指摘の、平成十三年八月に行政改革推進事務局が公表いたしました「特殊法人等の個別事業見直しの考え方」についてでありますが、この十三年八月に出しました見直しの考え方、これは特殊法人等整理合理化計画に至るまでの検討過程の話で、この特殊法人等整理合理化計画、これは平成十三年十二月に閣議決定をして、具体的な特殊法人の組織の見直しをまとめたものでありますが、その検討の過程で、事務局が各法人の個別事業に関して具体的な問題点などを指摘し、それに対する主務省の考え方や対処方針をまとめたものであります。つまり、そういう位置づけにあるということであります。
 具体的な話になりますが、特殊法人改革につきましては、事業の透明性を高め、広く国民の理解を得ていく、これが非常に重要でありますので、そこで、都市基盤整備公団の市街地整備改善事業、鉄道事業、分譲事業、これについても、実は従来から公団独自の財務諸表は公表されておりましたが、一層積極的な情報開示を行う観点、つまり透明性を高めるという観点から、改めて、採算性の現状及び見通しについて情報公開するということを指摘したものであります。
○原委員 もちろん、一層の情報公開で透明性を持たせていくことは非常に大切だと思っていますが、やはり個別の事業というものもしっかりと明らかにしていくべきだと私は思っておりまして、午前中の審議にも幾つか名前が出ておりました、多摩ニュータウンとか千葉のニュータウンとか、こうした個別の事業が抱えている問題に関してもしっかりと情報公開を内閣としてさせて、問題点を明らかにしていくという姿勢をとっていっていただきたいと思っています。
 個別具体事業の問題というものを放置したままでは、改革をやっているという言葉だけでやはり終わってしまうと私は思っていますので、ぜひもう一度、もうちょっと積極的な答弁をいただきたいと思っておるんですが、行政改革ということをおっしゃるのであれば、私は、ぜひ内閣として責任を持って、赤字の事業がどれぐらいあるのか、どういうふうに見直していかなくちゃいけないのかという、言ってしまえば都合の悪いような情報もしっかりと情報公開させるというおつもりはあるのかどうか、お考えはあるか、もう一度お尋ねをしたいと思います。
○根本副大臣 ただいま申し上げましたように、この十三年八月の指摘は、最終的に平成十三年十二月に特殊法人等整理合理化計画で、要は、徹底的な事業の見直しをした上で、そして、具体的な組織形態のあり方まで計画としてまとめたものでありまして、その過程での個別事業の問題点ということで指摘したものであります。
 ですから、私が申し上げましたように、大事なのは透明性をいかに確保するか、情報公開をより一層推進する必要があるという点で指摘したことでありまして、都市基盤整備公団の市街地整備改善事業、鉄道事業、分譲住宅事業、この事業についてきちんと情報公開しなさい、こういうことを指摘したということであります。
○原委員 それでは、その指摘の中に、ぜひこれからは赤字の事業がどれぐらいあるのかということもしっかりと情報公開するようにしていっていただきたいと思います。なかなか私が言っても出てこないところなので、内閣として言っていただきたいと思います。
 次に、財務省にきょうは来ていただいているので、この情報公開という観点から財務省にお尋ねをしたいんですが、こうした情報を開示していないという姿勢は財務省の理財局に対しても同じような状態であるということが、事前にいろいろとお話を聞いていたりレクを受けたりしていてわかりました。
 財務省の理財局では、財政投融資の対象事業に対して、平成十一年度から政策コスト分析というものを行っていると聞いています。このことは、私は非常に評価できると思います。
 これまでだれも把握していないと言われていた財政投融資の全体像を解明していこうという財務省の努力というものは、非常に頑張っているなと思うのですが、この政策コスト分析を行った理財局でさえも、現在、赤字を出している事業名やその赤字額など、個別の事業についての現状を把握していないということをお聞きしたんですが、このことは事実でしょうか。
○田中大臣政務官 お答えをいたします。
 財政投融資は、委員も御存じのとおりでございますけれども、政府が行う財政活動のうち、一定の政策目的を実現していく上で、有償資金のみで対応できる分野及び有償資金と租税財源を組み合わせて対応する分野に対して、民間では十分に供給することのできない長期固定の資金を国会の議決に基づいて行うというものでございます。
 このように、財政投融資の対象事業には、有償資金に貸し付け、これを金利を付して回収するという金融的手法が用いられるとともに、その事業に対して、政策目的に応じ、補助金等が投入されることがあります。
 委員もよく御説明を聞かれたというお話でございますけれども、そういう中で、政策コスト分析は、このような財投を活用している事業の実施に伴いまして、国の一般会計あるいは特別会計等から将来にわたって投入される補助金等の額の現在価値を政策コストとして各機関が試算するものでございます。
 これによりまして、財政投融資の対象事業の実施による将来の国民負担がどの程度になるかがあらかじめ明らかになってくるわけでございます。財政投融資の透明性を高めるとともに、事業実施主体が分析を通じて事業のあり方を見直すなどの効果が期待される、こういうことでございます。
 この政策コストの分析を計算するに当たりまして、財投機関の現在の財務状況を前提としつつ、将来の事業に関して、一定の前提条件のもとでキャッシュフロー等を試算いたしまして、これに基づいて、将来にわたって投入される補助金等の額を試算してまいります。したがって、お尋ねの、現時点で赤字が発生している場合、それは政策コストの分析の中に織り込まれるかということになりますと、その部分については当然織り込まれるということになるわけでございます。
 ただ、さらにお尋ねがございました、この分析は財投の対象としている事業全体について将来の国民負担がどの程度となるかをディスクローズするものでございまして、各機関が実施している個々の事業、すなわちプロジェクトごとの政策コストについては試算をしておらない、こういう状況にございますので、一応御答弁をさせていただきます。
○原委員 済みません、私の聞き方が悪かったのかなと思うんですが、私が聞きたい点をもう一度お尋ねするので、私が今からお聞きすることを把握しているか、していないかでお答えいただけると、私もちょっとわかりやすいので、お願いします。
 理財局でも、現在、公団が行っている事業で赤字を出している事業名やその赤字額など、個別の事業についての現状、全体ではなくて個々個別の事業についての赤字事業とか幾ら赤字額があるのかということの現状を把握なさっているか、なさっていないかということを教えてください。
○田中大臣政務官 ただいま御答弁をさせていただいたとおり、これは個別の事業、個々のプロジェクトについての分析をする仕事ではございません。そのようにお答えをしたとおりでございます。
○原委員 そうすると、先ほどの御答弁だと、要するに政策コストとは、事業が終了するまでに政府から投入される資金や補助金が幾らであるということ、補助金が幾らかかっていくかということで、そしてその中で政策コストを出していくと国民の負担がどれぐらいになるか明らかになってくる、そうした中で事業の見直しをする効果の期待があるということが先ほどの御答弁にあったと思うんですが、もし、その国民負担がどれぐらいかかるかということが明らかになってくるとか、事業の見直しをする効果への期待が持たれているということであれば、赤字事業というものを分析に入れていないとすると、本当にこの政策コスト分析が有効なのかどうかということに、私はちょっと今疑問を持つのであります。
 先ほど、赤字事業、個別の事業を対象にするものではないというお答えだったんですが、だとすると、この政策コスト分析というものは、組織改革とか財投改革の点からどのように有効なものであるとお考えになっているか、御説明をお願いします。
○田中大臣政務官 先ほどもお答えをしましたけれども、この政策コスト分析というのは、政策コスト分析では全体の把握ということに最重点を置いて行っているわけでございますね。
 それで、今お尋ねの有効性についてでございますけれども、これを財政融資の償還確実性の確認に活用するとともに、財投対象事業の実施による将来の国民負担がどの程度となるかをあらかじめ明らかにする、政策コストの分析結果、その事業の実施に伴う社会経済的な便益についても明らかにする、当然、その事業についての検討材料になるというものでございまして、おわかりと思います。
 このように、政策コストの分析手法の導入は、財政投融資の透明性を高める等の効果が期待されるとともに、特殊法人改革に資するものでございまして、財政投融資改革の柱の一つと、これは新しい手法として非常に有効性が十分ある、私はこのように思っております。
 ただ、総合的なことでございまして、今委員のおっしゃっている個別的な一つ一つの細かい部分の赤字をどうだこうだというものでないということをひとつ御理解いただきたいと思います。
○原委員 それでは、先ほどの御答弁の中で、この政策コストの分析の中で、事業の見直しをしていくための効果の期待というお言葉があったと思うんです。そうすると、その観点からお聞きをしたいんですが、事業を見直すために、これはむだだからよそうという事業分野を明らかにしていくためには、やはり赤字額というものも、個別の赤字事業というものも明らかにしていくことが私は必要だと思うんです。
 それで、政務官のお考えをお聞きしたいんですが、では、政策コスト分析によって、要するに切り捨てた方がいい事業分野などをこれから明らかにしていく場合に、どんなデータがあればこういうことが可能になっていくと政務官自身としてお考えになるか、お聞かせいただきたいと思います。
○田中大臣政務官 政策コスト分析の分析結果は、その事業の実施に伴う社会経済的効果との比較を行った上で総合的に検討されるべきということを今お話ししました。
 例えばの例でございますが、その事業の社会経済的な便益にかんがみて、政策上、利用者に対して安価なサービスを提供すべきであると考えられるような事業については、必然的に政策コストが大きく算定されることになります。
 しかし、政策コストの水準のみをもって事業を継続することの是非を判断することは適当ではない、私はこのように考えております。
 なお、政策コスト分析は、一定の前提を置いた仮定の計算ですが、こうした前提について、見込みより悪くなった場合などで、例えば将来の事業収入が一%低下する場合など、その一部を変化させたときに追加的な政策コストがどの程度発生するかといった感応度分析を充実するというようなことが実は大変重要でございまして、議論のための材料をより多く提供して、公共の事業という位置づけがある財政投融資というものに対応していかなければならないと思っております。
 財投は、一番最初に私が申し上げましたように、本来、公共事業としてやっていくべきものを、民間の手法あるいは各機関の事業によって推進をしていく。一方では税金も払っていただいたり、有償資金でありますから償還もしていただく、一方では税金を投じて公共事業の役割も果たしていく、こういうことがあるわけでございます。
 例えば、今この法律が審議されておりますけれども、原委員も神奈川県の方ですから、川崎の事情は御存じかもしれませんが、川崎のまちづくりというものが、今、都市基盤整備公団で各所非常に大きく行われておりますし、実際に民間の事業あるいは川崎市の事業、国の直接の事業ではなかなかでき得ない部分をカバーしている、これが例えば私たちの地元でも現実にあるわけでございます。
 ですから、赤字の事業そのものについては、国土交通省あるいは各機関の中で十分精査をして、最終的には国会の議決、内閣の判断というものがあるわけでございますけれども、やはり、私たちは、こういうものを総合的に判断するということを今私どもの理財局で行っている、それが分析の成果である、このように思っております。
○原委員 そうすると、政策コスト分析というのは、個々の事業じゃなくて、全体のことを見ていくということだったので、それならばそれでもう一点お尋ねをしたいんですが、理財局が特殊法人の三十一事業を対象にした分析を見ますと、平成十四年度現在で、都市基盤整備公団は、道路公団、緑資源公団に続いて三番目に政策コストが高い特殊法人だったということが、この特殊法人が抱える将来負担の表を見るとわかります。
 では、そこでお聞きをしたいんですが、都市基盤整備公団の政策コストが高い原因は何であったと全体の中で分析をなさったのか、御説明をお願いします。
○田中大臣政務官 平成十四年度の、理財局より財政投融資を行った法人数が三十一、その中で三番目ということの都市基盤整備公団についてでございますけれども、市街地の整備改善事業を行うに際しては、細分化された土地の整序だとか統合や、道路や下水道の必要な公共施設整備を一体化して建築の敷地の整備を行うことから、これを安定的に行うための政府出資金や国庫補助金を受け入れているわけですが、賃貸住宅を安定的に供給するために、家賃から回収する金利を調達金利より政策的に低く設定することによって発生する利子収支の差損を補てんする政府補給金を受け入れているというようなことがございます。
 都市基盤整備公団の政策コストは、これらの補助金や政府補給金によるものが六千二百五十六億円、出資金等の機会費用が五千三十四億円になっております。
 政策コストがこのような額になっておるのは、公共施設整備等のための補助金受入額が多いこと及び分析期間が八十年間と長期間となっているために、出資金等の機会費用が比較的多くなっていることによって起こっていることだと考えております。
 なお、この政策コストについては、これらの事業が、都市機能の高度化、居住水準の向上、少子高齢社会に対応した良質な住宅のストックの形成、土地の流動化といった形の社会経済効果を生んでおりまして、国民生活の安定及び向上等に大きく貢献していることとあわせて評価をする必要があると考えております。
 以上でございます。
○原委員  ありがとうございます。
 最後に、ぜひここは扇大臣に考えをお尋ねしたいんですけれども、やはり、個別の赤字の事業名も事業額も、私は、何とか出してくれ、何とか出してくれということを、非常にしつこくというか、お願いをしたんですが、こうした赤字事業名も赤字額も明らかになっていない状態で、どういうふうに改革していくのかということを率直に疑問に思っています。
 こうした状態の中でも、財政投融資からの借入金の累計が十四兆六千億円、九七年から六年以上も塩漬けになっている分譲住宅が二百二十、売れ残りが百七十八、都市公団の塩漬け土地の三十七地域に三千五百四十八億円、地域公団の三地区で二億円がつぎ込まれているわけです。むだにつぎ込まれていると私は言えると思います。
 一兆一千億円の政策コストをかけてでも継続する価値があるかどうかということに私は非常に疑問を持っていて、情報公開のことに関しては、扇大臣、非常に力を入れているところだと思います。こうした都合の悪い情報も公開できずに、改革なんてできないと私は思っていますし、批判があるから看板をかけかえたというだけに終わってしまうと思うんです、この改革。
 この点、最後に大臣の御答弁を、お考えを、お気持ちをお聞きして、質問を終わりたいと思います。
○扇国務大臣 原議員が真摯に追及しようというお姿には、私は、疑問があって当然だろうと思います。
 なぜなれば、今あなたの言葉の中に、財務省に対して、都市基盤整備公団は日本道路公団、緑資源公団に続いて第三番目という質問を原議員がなさいました。
 その第一番目の道路公団一つとってみても、例を挙げれば、民営化推進委員会という、七人の侍を総理が任命されて民営化推進委員会というのができまして、答申をお出しになりました。昨年お出しになった答申の中で、財務諸表は来年の九月を限度にお出ししなさいと書いてあるんですね。
 ですから、今あなたが挙げた一番の日本道路公団一つとってみても、今お話しになりましたように、特殊法人が百六十三あります。百六十三の中で、財務諸表という、いわゆる一般の民間人でいえば決算ですね。いわゆる株主総会に出す、資産と決算との収支決算、それを公団で財務諸表と言いますけれども、その財務諸表が、この百六十三の特殊法人の中で、公開しているものというのは四つぐらいしかありません。
 今まで、特殊法人というのは財務諸表を出したことがないんです、本来的に。ですから、今おっしゃったように、財務諸表自体が大ざっぱなものしかわからないのに、原議員がおっしゃった個別事業に対しての、例えば先ほどもおっしゃいました多摩ニュータウンは、これで全部赤字なのか黒字なのか、こんなことは全然出ないんです。今までそんなことを言われたことがなかったんです。それがいけないということで、特殊法人改革ということで、我々は小泉内閣で、今までできなかった改革をやろうというのが今行っていることの一つなんです。
 ですから、それをぜひ原議員にはわかっていただきたいと思いますし、私は、原議員がクエスチョンマークと思われたことは、多くの国民の皆さんも、私自身もクエスチョンマークだと思います。ですから、それを何とか改善しようということで、情報公開というものが極めて重要なことであると。しかも、特殊法人が、天下りがあったり、赤字なのか黒字なのか、どれだけかわからないということの、これがやみに包まれているということで、これを情報公開で公にしていこうというのが、我々の今改革している基本的なものだとお思いいただいて結構でございます。
 それで、今おっしゃった、この赤字になっているという事業一覧表というのは、今言ったような事情で、今まで特殊法人に対して国会でも何でも、全部予算で、財務諸表を出しなさいなんて言ったことはありませんから。ですから、去年の十二月に意見書を出した道路公団の民営化推進委員会も、私は、来年の九月というのは、ことしの九月のことです、これでは間に合わない、九月にもらって来年度の予算で道路公団にどうするのかということもできないということで、私が督励を出して、今国会中、六月の十八日に今国会は終わりますけれども、それまでに道路公団の財務諸表を出しなさいと言って、今のこの都市基盤整備公団もそのとおりでございます。これも全部、公団はハッパをかけられまして、皆びっくりしちゃったんです、あなたが言うように、出さなきゃいけないというので。
 それで、これでいいますと、少なくとも今、どの程度ですか、都市基盤整備公団は、新法人移行を機に、事業収支を的確に反映した厳格な時価評価というものをつくろうというので、幾らお金を使っているのといったら、約十一億円。十一億円を投入してそのための準備作業を今進めているというのが現実なんです。ですから、私は、今言ったように、第三者である資産評価委員による評価結果、こういうものを少なくとも公開するために今準備期間であるということを、原議員にぜひ御認識賜りたいと思います。
 そして、少なくとも今後、この時価評価による財務諸表というものは、新たな新法人に移行した後も毎年に公認会計士等の監査を受けて……
○河合委員長 恐縮でございますが、簡潔に御答弁願います。
○扇国務大臣 その内容はインターネットによって公開されるということに決まっています。ですから、今、原議員がおっしゃったクエスチョンマークは、私は、今後、移行までに財務諸表を公表し、なおかつ新法人に移行した後も全部公認会計士によってインターネットで公表されるということを御認識賜りたいと思います。
○原委員 ありがとうございます。
 準備期間ということは理解をしておきますので、ぜひ、この特殊法人改革が扇大臣のもとで本当の改革というものになるように期待をして、今後の審議にも期待をして、質問を終わります。
 ありがとうございました。

copyright 2001 衆議院議員原よう子事務所
 mail : h06101@shugiin.go.jp
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