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2003年05月20日 国土交通委員会-22号(成田国際空港株式会社法:参考人
○原委員 社会民主党の原陽子です。よろしくお願いします。
 まず初めに、三人の参考人の方に御質問させていただきたいと思います。
 今回、完全民営化に向けてということになっておりますが、全額国が出資するので、ほとんど国営会社であるというふうに言ってもいいのではないかというふうに私自身は思っておりまして、そうした場合、実質何が変わるのかということが、私の中で一番大きな疑問になっています。
 その点、三人の参考人の方に、実際どこが変わっていくと思われるのか、また、どこが変わらなくてはいけないというふうに思われるのか、まず質問させていただきたいと思います。
○杉山参考人 私の理解しておりますところでは、ここで私たちが考えておりますことは、あくまでも最終的な完全民営化ということで、特殊会社が、国が全額出資して、その株式を保有しておいて、それを一般に売却して、完全民営化を果たしていく、そういうステップのための装置、これが特殊会社化であり、特殊会社である、こういうふうに理解をしております。
 したがって、特殊会社の段階で考えれば、どこが国あるいは公共事業のようなものと違うのかという議論は出てくるかと思いますけれども、我々が描くべきは、その先にあります完全民営化された事業としての活動、こういうふうに考えればよろしいのではないかというふうに私は個人的に考えております。
○大橋参考人 私も同じでございまして、先ほど、冒頭の陳述で述べさせていただきましたが、この法案は、まず、政府全額出資の株式会社を、まずは政府が一〇〇%株主となった株式会社というか、そういうものを創立する。それで、ステップを踏んで、株式会社化した後においてその株を上場する、つまり完全民営化を図るという計画だというふうに理解しておりますので、その最終ステップをもって完全民営化ということだと私は理解しております。
○石井参考人 私も、最終ゴールに向けた助走期間であるとするならば、まず、周辺、利用者の方々が大きな期待を抱くという意味で、取り巻きのプレッシャーが起こるということが一つ大きな変化かと思います。それによって、内部的にも、自分たちは変わっていくんだという意識の変化、これもやはり大きな違いではないかというふうに思います。ただ、最終ゴールに向けた助走期間であることには間違いございません。
○原委員 ありがとうございます。
 続きまして、大橋参考人にお尋ねをしたいと思うんですが、これはきっと何度も、着陸料の値下げのことについて、ほかの委員の方からも御質問されていると思うんですが、私も、この点について、本当に下がっていく見込みがあるのかなというところを疑問に思っていまして、この点に関しては、なかなか今のところお答えが難しそうな感じだったので、今の段階で、なぜ成田の着陸料が高いというふうに、どのように分析なされているのかどうか、お願いします。
○大橋参考人 成田の着陸料、先ほどちょっと御紹介いたしましたけれども、状況は大変高いということでございまして、例えば、先ほど申し上げましたボーイング747―400ということでいいますと約九十五万円、ニューヨークが先ほども申し上げたように五十一万円、香港では三十九万、ソウルでは三十一万、ロンドン・ヒースローに至っては九万円というようなことになっております。
 また、本邦航空会社の着陸回数は日本と海外で同じでありますが、支払い額は、日本対海外で三対一ということになっておりまして、成田を初めとする我が国の国際線の着陸料は、本邦企業が乗り入れております海外の空港の平均的な着陸料と比べますと、三倍程度高い水準にあるというふうに理解しております。
○原委員 ありがとうございます。
 それでは、今度は三人の参考人の方にお尋ねしたいんですけれども、今回、今ある新東京国際空港公団というものは、ほかの特殊法人の例に漏れず、公団子会社が仕事の四割を引き受けているのではないかということが指摘されています。この点は、今、特殊法人改革ということで行われている都市公団でも道路公団でも、この子会社との関係というものは問題が指摘されていまして、これは特殊法人という中の構造的な問題のように私は思っています。
 こうした子会社の関連とか特殊法人が抱えている問題というものをどのように改善していくべきと考えているか、お考えをお尋ねしたいと思います。
○杉山参考人 私自身は、実は、特に成田国際空港公団の子会社というようなものについて、これまで特段の知識がございませんので、余り細かい、詳しいお答えができるとは思いません。
 しかし、他の状況等をも念頭に置いて一般的に言うとすれば、子会社というようなもの、あるいはファミリーというようなものが形成される、それは、もちろん今は一方的にかなり批判的な方からの取り上げられ方をしておりますが、多分、形成されてくる過程では、持てる技術の活用でありますとかそういう面で、一定のニーズは根っこにはあったんだろうというふうに考えております。
 そういうものを十分に活用していくべきことは必要なことでありますので、これもまた一方で、そういうメリットを追求するとすれば、それに伴って発生するデメリットを抑えていくということが必要なわけで、今、原先生御指摘のような点でいえば、私は、徹底した情報公開ということがそのための一つの対応になるし、それを追求していくべきだというふうに考えております。
○大橋参考人 公団の子会社、今四割というふうに述べられましたが、私は、それが悪いとかというんじゃなくて、これから民営化していく、あるいは現在でも、いわゆる単価にいたしましても、やはり競争で、質と値段が、これは質がよくて値段が安ければ、それはそこがいいんであって、そういうことを基本にして考えていけば、別にそこに、民営化したから、そこの会社のまた子会社で、それが悪いんだということにはならないんじゃないかというふうに考えております。
○石井参考人 手段としての上場というのは、まさに国際会計標準を導入し、五〇%以上の支配力及び実質的な取引関係がある企業を洗い出すということでございますので、一般的に申し上げて、これから先に進むべきステップの中で具体的に明らかになっていくだろうというふうに考えられます。
○原委員 そうしましたら、次に石井参考人にお尋ねをさせていただきたいんですが、石井参考人が日経新聞に書かれていた「経済教室」という記事を読ませていただいて、その記事の中に、イギリスが行った空港の民営化では、主要七空港を一体的に上場して、市場に株を放出し、英国空港株式会社の株主の九割が個人投資家であるということが書かれておりました。
 いずれその株式を上場すると国土交通省は言っているのですが、平成十三年度の財政投融資の残高が三千億円近くある中で、償還の見込みを考え合わせた場合、今回提案されている民営化というものは現実的な選択肢とお考えになられているかどうかという点をお尋ねさせていただきたいと思います。
○石井参考人 実質的な財務基盤がどれだけ強化されていくかということについては、これからの実際の収入力、航空収入、非航空収入ですとか、またコスト削減力がどれぐらいあるかというのをやはりきちっと見なければいけないわけですが、基本的に、平行滑走路が暫定という形ですがオープンしたということで、いわゆる大規模な投資をこれから、大規模というのはまたもう一本滑走路をつくるとかそういうことでございますが、控えているという状況ではございませんので、基本的な条件は整っているというふうに思っております。
○原委員 ありがとうございます。
 そうしましたら、最後に杉山参考人にお尋ねをさせていただきたいんですが、航空分科会の会長をなさっていたということで、その分科会の中の答申に、羽田拡張工事の早期着工、早期完成と国際定期便の就航を図る必要があるということが書かれてあったと思います。
 この羽田の国際化による影響というものはどのようなものがあるとお考えになられているのかというのと、羽田が国際化ということになってくると、これまで成田は国際、羽田は国内としていた航空行政の原則が変わってくることになると思うのですが、この答申の中での限りでも結構なんですが、これから羽田と成田の両方の空港の役割分担というものをどのように検討されているのか、お尋ねをしたいと思います。
○杉山参考人 羽田の再拡張につきましては、基本的にはこれまでの羽田空港への需要の伸びということが根本にございます。それを、再拡張事業の実現によって、二十七・五万回から四十・七万回へということで年間の発着能力を拡大する、こういう考え方になっております。この考え方によって、一たん発着容量の制約が解消して、それによっていろいろ多様な、それこそこれまでの議論に出ているような、小型の機材を使った多様な路線網の形成というようなことが可能になる、こういうふうに考えていて、さらに、その残りの部分を使って国際定期便の受け入れということにも活用していくべきだ、こういう議論を分科会でしてまいりました。
 それはしかし、国際定期便を受け入れるといいましても、そこが非常に大きな比重を持って羽田の中に入ってくるというふうには必ずしも考えておりませんで、やはり首都圏の膨大な需要というのは羽田でともかく受けとめていかなければいけないし、地理的な関係からして、それが成田の方でも分担ということは余り現実的には考えられない形であろうかというふうに思います。
 したがいまして、成田と羽田の分担関係というのは、基本的にやはり、従来の成田が国際で、羽田が国内ということは動かないというふうに考えております。
 しかし、それが一定の拡張のプロセスの中で、多分、ある特定の路線等々について考えていくことになると思いますけれども、一部分定期便に活用しようということでありますし、また、さらに需要が伸び続けていく場合には、またその先に、言われております首都圏第三空港というようなものを考えていかなければならない、そういう全体の中でまた役割分担ということを議論していく必要が出てくる、こういう考え方でございます。
○原委員 役割分担というところで、もう一つ御質問させてください。
 先ほどの御意見の中に、国がある程度責任を持つことが大切、必要だという御意見があったと思うんですが、民営化と、今度、国の責任の分担というところで、民営化の会社が責任を持つところと国が責任を持っていくところの仕事の役割分担というものはお考えになられている点がありますでしょうか。
○杉山参考人 国と民間、今の場合でいえば、民営化された空港会社との分担ということでいいますと、国は、やはり全体としての空港整備及び運営の計画、基本的な計画というものを持って、そしてそれに合致するような形で個々の企業が十分に力を発揮してくれることをコントロールするということが基本でありますので、そういう意味では、個々の企業が競争の中では、全く放置しておいたのでは必ずしも十分に手当てをしていかない、あるいは劣後的に追いやられるであろうような事柄で、しかも利用者のサイドから考えたときに重要と思われる事柄、端的に言えばそれは安全の問題というようなことになりますが、そういうものについて当然国が相当のウエートを持って、責任を持っていくということ、そういう考え方ではないかというふうに考えております。
○原委員 どうもありがとうございました。
 幾つか重複した質問もあったかと思いますが、また、これからの法案の審議の参考にさせていただきたいと思います。ありがとうございました。

copyright 2001 衆議院議員原よう子事務所
 mail : h06101@shugiin.go.jp
社民党

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