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第151国会提出 農地法などの地方公共団体における運用に関する質問主意書 2001/5/8
○原陽子/阿部知子  廃棄物処理法で、廃棄物の収集、運搬、処分につき許可を受けた業者が、農地法や都市計画法に違反して廃棄物処理を行っている事例が、神奈川県相模原市職員から具体的に寄せられた。同市行政の調査によれば、平成十二年度までに廃棄物の処理に関連して起きている農地法違反が三三八件、農業振興地域の整備に関する法律違反が一○二件、相模原市内で把握されている。また、行われるべき行政処分が、市によっても県によっても充分かつ適切に行われていないという。よって以下質問する。

一 農地法違反三三八件につき、相模原市が取りうるべき最大限の対応はどのようなものか、明確にされたい。
二 農地法違反三三八件につき、神奈川県が取りうるべき最大限の対応はどのようなものか、明確にされたい。

○政府答弁書 一及び二について

 農地法(昭和二十七年法律第二百二十九号)においては、土地の農業上の効率的な利用を図るため、農地を農地以外のものに転用しようとする者は、同法第四条又は第五条の規定に基づく都道府県知事の許可(転用しようとする農地が四ヘクタールを超える場合は、農林水産大臣の許可)を必要としているところである。御指摘のような農地への廃棄物の投棄についても、これにより当該農地が農地としての利用を図ることが困難となると認められる場合には、同法に違反するものと考えている。
 本件について神奈川県は、農地法第四条又は第五条に違反して廃棄物の投棄により転用を行った者(以下「農地法違反転用者」という。)に対し、同法第八十三条の二の規定に基づき、土地の農業上の利用の確保及び他の公益並びに関係人の利益を衡量して特に必要があると認めるときは、その必要の限度において、廃棄物の投棄その他の行為の停止を命じ、又は相当の期限を定めて原状回復その他違反を是正するため必要な措置をとるべきことを命ずることができる。
 なお、相模原市及び同市農業委員会は、農地法違反転用者に対し、同法に基づいて何らかの法的措置を行う権限は有していないが、同市農業委員会は、是正指導を行うほか、再三の指導にもかかわらず是正の見込みのない事案について神奈川県に報告することとしている。

○原陽子/阿部知子 三 農業振興地域の整備に関する法律違反一○二件につき、相模原市が取りうるべき最大限の対応はどのようなものか、明確にされたい。
四 農業振興地域の整備に関する法律違反一○二件につき、神奈川県が取りうるべき最大限の対応はどのようなものか、明確にされたい。
○政府答弁書 三及び四について

 農業振興地域の整備に関する法律(昭和四十四年法律第五十八号。以下「農振法」という。)においては、農振法第八条第二項第一号に定める農用地区域の区域内において土地の形質の変更等をしようとする者は、農振法第十五条の十五の規定に基づく都道府県知事の許可を必要としているところである。御指摘のような農用地区域内の農地への廃棄物の投棄についても、これにより土地の形質の変更等が生じて農業上の利用の確保が困難となると認められる場合には、農振法に違反するものと考えている。
 本件について神奈川県は、農振法第十五条の十五に違反して農用地区域内において廃棄物の投棄により土地の形質の変更等を行った者(以下「農振法違反行為者」という。)に対し、農振法第十五条の十六の規定に基づき、形質変更等に係る土地及びその周辺の農用地等の農業上の利用を確保するために必要な限度において、廃棄物の投棄等の中止を命じ、又は期間を定めて復旧に必要な行為をすべき旨を命ずることができる。
 なお、相模原市は、農振法違反行為者に対し、農振法に基づいて何らかの法的措置を行う権限は有していないが、同市は、是正指導を行うほか、再三の指導にもかかわらず是正の見込みのない事案について神奈川県に報告することとしている。
○原陽子 五 農地法や農業振興地域の整備に関する法律が想定している行政処分を相模原市や神奈川県が行っていない理由にはどのようなものがあると、国は把握しているか。把握していないならば、把握した上で、明確にされたい。
六 農地法違反、または、農業振興地域の整備に関する法律違反につき、事態を把握しながら、行政が何も対応しないままに時効が過ぎた場合、対応のないまま時効となったことについての責任は、誰が取らねばならないと小泉内閣は考えるか。
○政府答弁書 五及び六について

 御指摘の農地法違反とされる三百三十八件(同時に農振法違反とされるもの百二件を含む。)については、農地に廃棄物が投棄されているもののほか、農地の一部が駐車場、資材置き場等となっているものも含まれていると聞いているが、現在、相模原市及び同市農業委員会においては、相手方が不明な二件を除く三百三十六件について口頭又は文書による是正指導を行い、さらに、再三の指導にもかかわらず是正の見込みのない農地法違反とされる三十四件(同時に農振法違反とされるもの二十七件を含む。)を神奈川県に報告している。
 神奈川県は、相模原市及び同市農業委員会の報告に係る事案について口頭又は文書による是正指導を行っているところであり、この結果を踏まえ、農地法第八十三条の二又は農振法第十五条の十六の規定に照らして処分を行うかどうかを判断することとなると承知している。
○原陽子/阿部知子 七 国は、廃棄物の取扱や処理に関連した農地法違反や農業振興地域の整備に関する法律違反が、国全体でどれくらいあるかを把握しているか。把握しているとすれば、これまでどのような指導を地方公共団体に対して行ってきたか。またその指導に対するフォローアップを行っているか。把握していないとすれば、早急に把握し、改善指導を行う必要があると考えるがいかがか。

 右質問する。

○政府答弁書 七について

 国においては、農地法及び農振法の違反件数の調査は毎年行っているが、このうち、お尋ねの廃棄物の取扱いや処理に関連した事案に限った調査はしていない。
 農地転用に係る農地法第八十三条の二の規定に基づく処分のうち都道府県知事の事務とされているもの及び土地の形質変更等に係る農振法第十五条の十六の規定に基づく処分については、農林水産省において、土地の農業上の利用の確保を図る観点から、農地転用許可の運用に係る事項を地方自冶法(昭和二十二年法律第六十七号)上の技術的な助言及び処理基準として、また、農業振興地域制度の運用に係る事項を同様の技術的な助言としてそれぞれ定め、都道府県知事に対し通知しているところであり、今後とも廃棄物の投棄に係る事案を含め更に必要な技術的助言等を行ってまいりたい。

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