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第153国会 絶滅危惧種ジュゴンと米軍基地に関する質問主意書 2001/12/6
○原陽子   ジュゴンは、ワシントン条約で絶滅の恐れのある種、IUCN(世界自然保護連合)で危急種、日本哺乳類学会で絶滅危惧種、文化庁で天然記念物などとされ、日本に唯一生息する海牛目である。その生息地が普天間の飛行場代替施設の予定地となっているが、この事業は、環境影響評価法に基づく影響評価を行うことが一九九九年一二月に閣議決定されている。よって以下質問する。

1 「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」の施行令では、ジュゴンは国際希少野生動植物種として指定されているにも拘わらず、国内希少野生動植物種の指定を受けていない。この事業で環境影響評価を行うのは、ジュゴンに限らず重要であることは言うまでもないが、ジュゴンの希少さを考えれば、性急に保護策をとる必要があると考える。国内希少種の指定を含め、保護に向けた取り組みについて、政府の考えを明確にされたい。
○政府答弁












1について
 沖縄周辺海域に生息するジュゴンの生息数は非常に限られていると推測されており、また、その行動、食性などについては、ほとんど調査が行われていないため十分には知られていない。このため、環境省においては、ジュゴンの全般的な保護方策を検討するため、ジュゴンとそのえさとなる海草が生育する藻場に関する広域的な調査を沖縄周辺海域において実施することとしており、現在、専門家の協力を得ながら、
調査手法の検討を行っているところである。
 政府としては、ジュゴンと藻場に関する広域的な調査の結果を踏まえ、漁業関係者を始めとする地元の理解を得つつ、絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(平成四年法律第七十五号)第四条第三項に規定する国内希少野生動植物種として政令で定めることについて検討してまいりたい。

○原陽子 2 防衛施設庁から示されている飛行場代替施設の三工法八案のうち、名護市辺野古区の行政委員会では、リーフ上の二案を尊重するとしながらも、沖合に建設すべきだという意見や、規模の大きい軍民共用空港は問題があるという意見が出ているという。工法だけでなく建設の位置や空港のあり方についても、さまざまな主張が混在していることを、政府はどのように認識しているか。
3 普天間の飛行場代替施設の問題については、安全保障問題の観点からはもちろん、適用例の未だ少ない環境影響評価法の正しい運用の観点からも、より幅広い選択肢を元に幅広い人々の意見や参加を求める必要があると考える。ジュゴンの希少性を鑑みても、政治的判断によって環境保全の観点からの選択肢が狭められることがあってはならない。政府は今後も、複数の工法、建設位置、空港のあり方などについて、幅広い議論を行うと共に、環境保全の視点も重視することが大切であると考えるが、見解を示されたい。
 右質問する。
○政府答弁 2及び3について
 普天間飛行場代替施設については、普天間飛行場の移設に係る政府方針(平成十一年十二月二十八日閣議決定。以下「政府方針」という。)において、「地域の住民生活及び自然環境に著しい影響を及ぼすことのないよう最大限の努力を行う」こととするとともに、「代替施設の基本計画の策定に当たっては、政府、沖縄県及び地元地方
公共団体の間で協議機関を設置し、協議を行う」こととしている。
 政府方針に従い、政府は、平成十二年八月二十五日に設置した代替施設協議会において、沖縄県及び地元地方公共団体との間で累次協議を行ってきたところであり、同協議会は、沖縄県及び地元地方公共団体の意見等を総合的に踏まえて、平成十三年十二月二十七日、代替施設基本計画主要事項について次の決定(以下「協議会決定」という。)を行った。
 (一) 具体的建設場所については、地元の意向を踏まえたリーフ上の案とし、環境面、技術面等を考慮し、可能な範囲で極力沖側及び北東側に位置させる方向で検討する。
 (二) 規模については、軍民共用飛行場を前提に、種々制約条件があると思うが、名護市長からの御要望にも鑑み、米側との協議も踏まえつつ、さらなる工夫について検討する。
 (三) 工法については、具体的建設場所を踏まえた最適な工法を検討する。
 (四) 今後、この方針に基づき、日米間で緊密に協議を行いつつ、防衛庁等を中心に関係省庁等の協力を得て検討を行い、本協議会において、その結果を参考に、基本計画案を最終的に決定する。
 政府としては、今後、政府方針及び協議会決定に従い、代替施設基本計画の策定に取り組んでいくこととしている。

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